伊丹市の概要
伊丹市は兵庫県南東部に位置し、周囲を兵庫県尼崎・西宮・宝塚・川西各市、大阪府豊中・池田両市と接しています。大阪市からは約10kmと近く、大阪の衛星都市の一つとも位置づけられ、兵庫県内では尼崎市に続き、2番目の過密人口都市です。地形は全体に平坦で、市の東端を猪名川、西端を武庫川が流れています。気候は温暖で、冬には昆陽池などにカモなど多数の渡り鳥が飛来します。
また古来より、西国街道など交通の要衝として栄え、江戸時代初期におこった酒造業は、全国に先駆けて産業としての清酒醸造法を確立させた「清酒発祥の地」として知られています。さらに、園芸業も古くから盛んで、「芽接ぎ」などの独特な技術を受け継ぎ、隣接する宝塚市山本地区とともに日本三大樹木生産地の一つを形成しています。紀州有田の温州ミカン、山口県萩のミカン、鳥取県の二十世紀梨などの苗木は伊丹市東野地区で生産されました。
現在は、大阪国際空港(伊丹空港)のあるまちとして、また臨空都市としての利点を生かし、半導体などの「現代のハイテク産業」も立地し、阪神間有数の産業都市として発展を続けています。
伊丹のあゆみ
縄文時代末期には、早くも猪名川流域で稲作が始まり、続く弥生時代には本格的に行われました。口酒井遺跡から出土した籾圧痕つき土器は、摂津地域で最も早く稲作が始まったことを示します。
『日本書紀』などによると、古墳時代、渡来系の木工技術集団「猪名部(いなべ)」が猪名川流域に居住し、上流でとれる良質な木材を利用して造船、建築事業などに従事。その子孫は奈良・東大寺造営にも携わりました。
奈良時代には、現在の緑ケ丘に法隆寺と同じ伽藍配置の大寺院(寺院名が不明のため「伊丹廃寺」と仮称)建立。名僧・行基が昆陽池を築くとともに昆陽施院(現在の昆陽寺)を創建しました。また、伊丹廃寺(国指定史跡)が建てられたのもこの頃です。摂津の仏教文化の一中心地として栄えました。
平安中期以降、猪名川流域を中心に都の貴族や大社寺の荘園が営まれ、その管理にあたっていた武士団の中から伊丹氏が台頭、南北朝時代に築いた伊丹城を拠点に摂津の有力大名になります。天正2年(1574)、織田信長配下の荒木村重が代わって城主となり、有岡城と改名。有岡城はポルトガル人宣教師、ルイス・フロイスが「甚だ壮大にして見事なる城」と書き残すほどの名城でした。しかし、村重は、信長に背いて10カ月の籠城の後、没落、城は間もなく廃城となりました。現在、その城跡は国指定史跡として整備されています。
寛文元年(1661)、伊丹郷町のうち伊丹・植松・高畑など10カ村(後には12カ村)が近衛家領となり、川辺郡の経済・文化の中心として栄えました。近衛家が力を注いだ産業の振興はめざましく、有岡城の城下町、伊丹郷町では、領主・近衛家の産業奨励策もあって酒造業が発展しました。それは鴻池村の山中新右衛門幸元(鹿之助の長男)が清酒の醸造に成功したことに始まるといわれています。江戸へ下った伊丹の酒は「丹醸」といわれて上質酒の代名詞となり、将軍の御前酒にもなりました。江戸末期、200以上あった銘柄のうち、今や市内で使われているのは2つだけですが、灘や北海道など他産地に受け継がれ親しまれているものも少なくありません。
こうした豊かな経済力のもと、酒造家たちを中心に文芸が流行、「太くたくましい伊丹風俳諧」が起こりました。その拠点だった俳諧塾「也雲軒(やうんけん)」には、西山宗因や井原西鶴ら諸国の俳人、文人が集いました。そうした中に育った上島鬼貫(うえしまおにつら)は、「誠の外に俳諧なし」と悟り、より文学性の高い俳諧を求めて独自の俳風を樹立し、松尾芭蕉と並び称されました。そうした風土から形成されたのが、日本三代俳諧コレクションの一つ「柿衞文庫」です。
近代に入ると、明治4年(1871)の廃藩置県によって旧摂津国は大阪と兵庫に分断、伊丹郷町は兵庫県に編入され、明治22年(1889)、川辺郡伊丹町が誕生します。また、明治24年(1891)には川辺馬車鉄道が開通し、のちに大阪と舞鶴とを結ぶ阪鶴鉄道に発展しました(現在のJR福知山線)。さらに大正9年(1920)には阪急伊丹線も開通し、これら鉄道によって産業経済が促進されるとともに、近郊住宅地としても発展してきました。そして昭和15年(1940)11月10日、伊丹町と稲野村と合併し、県内で7番目、全国で174番目の市、伊丹市となりました。さらに昭和22年(1947)、神津村を合併、昭和30年(1955)には長尾村の一部を編入して現在の市域となり、平成12年(2000)11月には市制施行60周年を迎えました。
伊丹の名前の由来
伊丹市の地名の由来は、摂関家領橘御園を鎌倉時代から管理していた伊丹氏の名に由来すると考えられています。
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伊丹市立博物館 |
| 住所: |
〒664-0898
兵庫県伊丹市千僧1-1-1 [地図を見る] |
| 電話番号: |
072-783-0582 |
| 開館時間: |
9:30〜17:00(入館は16:30まで) |
| 休館日: |
毎週月曜日、祝日、毎月末日(12月は28日) |
| 入館料: |
無料(特別展開催時は有料) |
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